博士&MBA地方公務員の日々挑戦

(学問上)経営学をマスターした行政マンが、どれだけ地域政策に役立てるか、その実践をゆるくつづります

お役所仕事の内容分類〜地方公務員を目指す人へ 〜

   市役所の仕事って意外となぞ?

   まったく市役所の仕事に関係を持たない人は、住民票をもらう、ごみを収集してもらう、税金を払うなどの窓口のイメージしかないのではないでしょうか。私も入庁当時は同じで、こんな仕事までしているのかと驚いたのを覚えています。

   実はあまり、紹介しているところもなく、知ろうにもなかなか知ることができません。自治体の規模により、1人あたり、部署あたりの仕事量が違いますので、自治体規模(人口規模)が大きくなるほど、守備範囲は狭くなり、深い知識も必要になります。小さい役場は守備範囲が広く、知識は広く浅くなります。法律だけでも、広範囲になれば詳しく勉強できないし、仕事の案件数も少なくて多種類になります。

  合併前は13000人くらいの町役場で、合併後10万人の市役所を経験した感覚では、小さいとジェネラリスト、政令市くらいになるとスペシャリストみたいな感じです。

  ということで、本当に簡単ですが、仕事内容は、おおむね以下のように仕分けできるかと思います。 

 

■総務

 役所に送られる文書を各部門に割り振りしたり、議会に上程する(提案する)条例を審査したり、市の予算や決算を作成したり、人事異動案を作成したり、防災を担当したり、庁舎、公用車など市の施設を管理する部署です。内部(職員向け)の仕事が多く、その分事務量が多いのが特徴。したがって残業も多く、職員からのクレームを受けたりするので、立場上嫌われやすい部署です。

①総務:文書管理、条例等の審査、選挙など

 おおむね庶務、法制、選挙の3つくらいです。

 庶務は文書管理、郵便の収受、公印の管理など。市長、副市長の秘書係を持つところも多いかもしれません。政策秘書的な役割が強いところは、企画部門におかれています。

    法制は条例、規程の制定・改廃、告示行為など。条例は議会かかり、法律と変わりません。破れば警察に捕まり、強制力を伴います。規程は補助金の取扱いなどを決め、市のルールを公開し、運用します。告示は役所前の掲示板などに貼り、お知らせすることですが、法的効力を発動するための機能があります。保健所が捕獲した犬を告示して3日経過したら処分できる効力が出たり、差し押さえた財産を処分したり、連絡がつかない場合、公示送達として裁判所に掲示して知らせたことにできたりという感じです。各部署が条例の改正案などを作ったものを審査会にかけ、審議し、最終案を議会に上程する事務をすることになります。

 選挙は、選挙の時期になると選挙管理事務局が設置され、職員への説明会、会場の準備、はがきの発送、選挙の受付、当日の集計、事後の公表、期日前、不在(入院、施設など)投票の事務を含め、県への連絡など、莫大な事務量と責任が発生し、毎日午前様。選挙前日、当日はシャワーを浴びに家に帰るくらいです。

②財政:予算、決算、財務会計

 議会に合わせて一年中、毎日、数字と書類とにらめっこ。各課の予算査定などを行うため大きな権限を持ちます。なので、職員に嫌われやすく、立場上きついです。だからこそ、異動でたまたま担当するだけなので、謙虚な態度で仕事をする必要があると思います。予算を執行するためのシステムも管理しないといけません。

③人事:異動、組織改編、給与、研修など

 ここも、人事異動の時期になれば、全職員の配置、昇格、退職などを考え、手続きしなければなりません。すべての職員の希望通りは難しいので、やはり恨まれたりすることも。職員の処分、病気、悩みなどの相談も多く大変です。課名の変更したり、組織の改変もあります。毎月の給与を計算したり、職員の研修、福利厚生をしたり、臨時職員の登録など事務量が多く、残業が多い傾向です。

④管財:財産管理、購入、修繕など

 庁舎、公用車、普通財産(道路、○○センターなど以外の特定使用目的がないもの)などの管理をします。庁舎だけでもエアコンはじめ、蛇口、ドアが壊れたなど修繕ばかり。駐車場が足りない、暑い寒いなど内外部からの苦情。夜間の管理人から報告を受けてポットの電源が入っていた、残業で帰らない職員がいるので眠れないなどの苦情も多いです。また、入札も担当し、年度初めは全部署からあがってくる工事、業務の入札会を開催したり、書類内容のチェックが大変です。

⑤危機管理:防災、交通安全、消防

 災害対策として、災害対策本部を設置し、全職員の非常時対応を管理したり、地域の自主防災組織の設置、ハザードマップ作成、避難経路や備蓄品の確保があります。また、警察と連携して、交通安全週間、飲酒運転撲滅などの啓発活動、防犯灯の設置。消防本部と連携した消防団の加入や活動の促進、罹災確認などがあります。

 

■企画

 文字通り「企画する」と言いたいところですが、別に企画、企画、、、というわけではありません。どちらかというと、各課が企画する内容を調整する機能がメインとなっています。企画調整は政策・計画の調整、地域振興は地元調整、行政改革は内部組織運営の効率化、電算はシステム管理、秘書広報は市長秘書と広報誌の発行です。

①企画調整:市全体計画、各課調整、特命事項、統計

  マスタープランと呼ばれる長期総合計画の進捗管理が主な仕事です。市の進むべき道、市長の方針に合うか、実施計画と呼ばれるマスタープランの行動計画を作ったり、その計画に伴う予算案を作ったり、地方創生の総合戦略の進捗管理をしたり、実際に動く部署に仕事を割り振ったりします。複数課で当たならければならない仕事の、間をとりもつ調整業務、各課に割り振る前の市長からの特命事項をある程度レールに乗せるまでの仕事をします。また、国勢調査、各種センサスなどの統計担当を持つところも多いと思います。

②地域振興:行政区、市民協働

 市民部にあるところも多いかと思いますが、行政区と呼ばれる、広報を配布したり、地域の意思を確認したりする一定の区割を決めたり、そこの区長と会議をしたり、行政区運営の交付金などを担当します。他にも市民まつり、ボランティアの育成・支援、ふるさと寄附、公共交通、大学連携、定住促進など幅広い業務を担当します。地域の人との関係づくり、自主的な活動を促進するような動きが必要になり、外向けの仕事が多くなります。

行政改革:組織運営の効率化、戦略思考の組織づくり

 市役所が効率的に仕事をするための組織改革が主な仕事です。行政改革という言葉が、持続可能な行政運営のためのコスト削減の意味合いで使われたり、実際の仕事も、そのような傾向です。しかし、本来は市の政策目標の達成のために、いかに効率的に、効果的な仕事ができるか、職員がやる気をもって仕事ができるか、「組織の活性化」を図る仕事です。何年まで施設を○%削減する、人員を○人にする、電算化率を○%にする、などが具体的な目標になっています。

 投入した資源に対して成果をどのくらいあげているか、部門別の成果がはっきりし、職員がどこを目指して仕事をしていけばいいか、みんなが同じ方向を向くような仕掛けづくり、「組織は戦略に従う」ような職場づくりをしていくことが行政改革で、そのような仕事ができる部署です。

④電算:庁内システム、個人情報保護など

 庁舎内のパソコンの管理(セキュリティ管理含む)、各種システムの導入・保守、個人情報保護、情報公開制度の運営などです。ここは異動や組織改正、システムのリース更新など定期的に全職員を動かす仕事があります。通常、SE(システムエンジニア)さんとの仕事がメインになるため、専門用語も多く、セキュリティ、パソコンなどに詳しく(なら)ないと仕事になりません。

⑤秘書広報:市長の秘書、広報の発行

 市長のスケジュール管理、全戸配布する広報誌の作成、発行。両方とも、土日も出勤が多く、平日も忙しいため、終日休みというものはあまりありません。秘書はあいさつ文の作成や土日、市長に随行したり、広報も取材で1時間、2時間だけでも地域のイベントなどで現地に行くという感じです。小さいお子さんがいらっしゃるような職員は大変になると思います。人に会ったり、写真が好きというような人に向いていると思います。広報で市ホームページやフェイスブックも管理しています。自治体により電算係がホームページを管理するところもあると思います。

 

■市民

 市民の皆さんが最もイメージされる地方公務員の仕事ではないでしょうか。住民票を出したり、税金を徴収したりという感じです。

①住民:住民票・戸籍の発行

 住民票を出したり、戸籍を出したりしますが、実際は窓口は委託、嘱託化が進み、正職員がしているところは減っています。手続きのチェック、集計、法務局、他自治体との手続きなどがメインの仕事です。

②税金:課税、徴収

    いわゆる税務課です。「賦課(ふか)」と呼ばれる税額を計算して通知します。固定資産は土地や設備(償却資産)などに賦課しますので、新築の家には必ず査定に行くことになります。材質、間取りなどを見て、税金を計算するのが仕事です。住民税は所得を全て把握し、翌年の税金の賦課をして、最後の申告により、追徴したり、還付したりする仕事です。個人の秘密情報が多く、法で決まったルールどおりに手続きすることになりますが、滞納者の対応は夜間徴収したり、差押えしたり、公売にかけたり、色々とクレームも多い部署です。

③年金

 国民年金の窓口、実際は国の年金事務所の所管ですが、法定受託事務として、相談、加入、通知発送などの業務を行っています。法で決められたとおりに仕事をすることになります。

 

■商工観光

   産業振興のうち、第一次産業を除く分野を担当します。商工会、観光協会、シルバー人材センター、消費者センターなど公共的な団体との連携が多い部署です。

①商工

    創業支援、融資利子補填など商工会への補助金という形で事業を実施してもらうことが増えています。商店街の活性化もありますが、とにかく地場企業の利益向上、商工業の発展のために、政策を考えることが仕事です。他にも消費者生活消費者相談などもあり、詐欺、クーリングオフなどの窓口、電話相談を行います。

②観光

 こちらも観光協会に事業補助して実施する形態が増えています。ただし、観光施設として、観光スポットの休憩所、トイレなどの管理、修繕などに追われます。人員が厳しくなって難しいですが、マーケティング的な視点でサービス、宣伝などを実施し、観光消費額を増やすための政策を考えることが仕事です。フィルムコミッションという、ドラマ、CM、映画なとの誘致なんかもあります。

 

■農林水産

   産業振興のうち、第一次産業を担当。この分野は昔からの土着の人たちが多く、農業者、漁業者、林業者の皆さんとのつきあいが重要です。また、漁協、農協、土地改良区、森林組合などの団体との連携ありきの仕事になります。

①農業

    農業と言っても、米、野菜、果物、花、畜産など幅広い仕事があります。国の補助金メニューが多く、補助事業と呼ばれる国の制度に乗っかった仕事が多くなります。県へ補助金申請、実績報告の書類づくりをして、農業者の機械の購入、六次産業課支援などを行います。また、農業委員会事務局への配属もあり、委員選挙、農地の売買、耕作放棄地対策などを行います。

 JA(農業協同組合)、農地の区画整理をする土地改良区などとの連携が深く関わり、農地の区画整理「圃場(ほじょう)整備」といった土木系の仕事もあります。

②漁業

 湖、川などもありますが、基本的には海に面した自治体にしかない仕事です。 いろいろありますが、漁業者の所得向上が命題。これによって漁業振興、ひいては水産物という「食」の確保につながります。他にも漁港や漁礁の整備、密漁の監視などといったことも。JF(漁業協同組合)、県水産海洋技術センター(通称:水産試験場)などとの連携が必須になります。農業者には個人で補助を交付しますが、漁業者は漁協を通じて補助や政策を実施するところが違います。これは、個人の所有地と公共水面との違いが大きく関与しているところです。公共の水域であるため、漁業権も漁協との審議を経て、県が許可する仕組みです。かなり粘り強く、調整能力がなければ、新しい事業を進めることは難しい部署であると言えます。

林業

   日本は国土が山に囲まれていて、本来主要産業にならないといけないのですが、ご存知のとおり、輸入材により林業は衰退しています。林業者もそうですが、山が荒れると、災害の温床、水の恵みを失うため、環境保全的な意味合いが強くなっています。ただ、間伐して、植樹して、山林保全される状態をつくるには、国産材が高く売れ、林業が仕事にならなければなりません。山は個人所有地も多く、儲からないとほったらかしです。ここも間伐などを行う森林組合との連携がメインです。他にも治山事業として砂防ダムを建設したり、溜池や林道を整備したり、猿、猪などの有害鳥獣の駆除があります。

 

■環境

 廃棄物、公害、犬猫、上下水道などかなり広く括れます。住民票、税などの窓口が市役所のイメージとして思い浮かぶかもしれません。しかし実際は、市民生活に関わる部分が大きいのはここだと思います。

 市民の生活にある程度の自治体規模(市)にはなると、概ね上下水道部は別の部になります。

①生活環境

 一番身近な生活環境、ごみの収集委託をしたり、ごみ置き場を設置したり、ごみ出しカレンダーやごみ袋を作ったり、不法投棄対策、環境美化活動、廃品回収の補助のほか、廃棄物処理場、火葬場の運営もあります。臭い、煙、騒音、河川水質、工場の公害防止協定。犬の登録、フンの苦情、猫の繁殖防止、獣医師会、保健所とのやりとり、空き地の管理(草刈り催促)、とにかく生活面の苦情はほとんど行くことになります。

 個人的な経験では、窓口、電話、クレーム対応、生活全般に関する知識、ごみ減量・リサイクル推進などの政策形成、学校でのゲストティーチャー、開発許可、災害対策、他課との協力も多い部署で、とても勉強になりました。

②水道

 飲み水です。水道管の布設、更新、修繕のほか、井戸水の場合の水源地管理、給水する配水地の施設管理があります。毎日、配水地に水をためすぎて溢れないようにだとか、皆さんが使う量を計算して足りなくならないようにだとか、他にも皆さんが知らない仕事で、火事のときの消火栓の使用、夏場の学校プールの水入れ、雷時の計器の故障対応、新築時などのメーター設置、塩素量の計測、口径の指示など生活密着、365日、24時間の仕事です。遠くに旅行にいけない、飲み会にいけないなど、当番の日は制限がありますし、小規模自治体であれば、係長と担当の2人体制でこの仕事を担当するので大変です。

③下水道

 下水処理場の運営、下水管の布設、修繕など、都市下水と呼ばれる雨水排水の整備もあります。水道も同じですが、ある程度の規模の自治体になれば専門職として技師を採用しますので、設計、工事は主に彼らの仕事です。水道も同様ですが、滞納整理という夜間の料金徴収もありますし、公営企業と呼ばれ、独立採算を原則として、自治体の中でも、独立して経営されます。

 汚水処理構想、下水道整備計画など住民説明会を開くような大きな計画を作成したりするので、ここもとても勉強になります。

 

■都市整備

 いわゆるハード的なまちづくりです。です。

①建設

 道路、河川、橋(橋梁)などの工事、修繕を行います。道路の設計し、工事の発注をし、現場監督をし、という感じです。現場で測量したり、用地を購入する交渉をしたりという仕事もします。

②施設管理

 公園、市営住宅などの管理を行います。遊具の補修、フェンスなどの修理、樹木の剪定、消毒。公営住宅の入居者の募集、家賃の徴収などを行います。

③都市計画

 まちづくりの名がそのままあてはまる部署です。法律に基づきながら、町をどのように整備していくか将来像を決めます。国土利用計画という土地利用の最上位計画の下に、都市計画、農業振興計画などの計画がぶら下がっていますが、その中でも、住宅が建てられる区域、工場が建てられる区域なと用途地域を設定したり、町全体をコンパクトシティにするために、市街化区域を設定して、下水も交通網も、その計画に応じて必要な整備をすることになり、まちづくり計画の中でも、最も中心的な計画になると思います。とても勉強になるので、一度行ってみたい部署です。

 

■健康福祉

 社会福祉協議会、医師会、保育園などとにかく福祉関係のお仕事の人たちとの連携がメインです。少子高齢化、多様な社会ニーズ、社会保障費の増大など、どこの自治体でも課題が山積み状態です。

①健康

 保健師が本柱の仕事。男性保健師は少なく、相談者も母子が多いため、女性が多い職場です。メタボ対策、乳幼児健診など市民の健康管理を担当します。高い専門知識も必要で、生活習慣病も増え、病気になる前の「予防」事業に重点がおかれる時代になっています。

 一般事務の職員は、将来持続可能な社会保険制度、自治体運営のためという大きな視点で、どうやって市民参加を促し、健康市民を増やしていくかという政策を考えていくことが最も必要だと思います。

②子育て

 保育園の認定、入所受付、児童扶養手当子育て支援センターの運営、子ども園の開設で教育委員会所管である幼稚園の統合など、少子化が進み、仕事の質量ともに激変していく仕事です。そして最も重要な仕事は、子どもを増やすための子育て環境づくりです。大きな課題で、何でもかんでもできないので、インパクトが強く(効果が高い)、実現性が高いものを考えるために、課題の絞り込みが大切です。

③介護

    高齢者支援がメイン。社会福祉協議会、個別の福祉施設との連携が必要です。また、それだけでなく、地域包括ケアシステムとして、医療との連携も。地域包括支援センターの運営、要支援・要介護の介護認定、介護保険適用サービス(デイサービス、介護用品などの補助など)が事務ですが、このままいくと自治体財政はパンク。市民の皆さんが破産してしまいます。地域包括ケアシステムを民間、大学など力を入れて、ビジネスベースの介護予防、健康維持サービスを考えていくことがここの仕事の醍醐味だと考えています。

④障害

   福祉施設との連携がメインになりますが、障がい者手帳の交付、給付金、福祉作業所の支援などを行います。

生活保護

  生活困窮者への給付認定、交付事務。ケースワーカーの資格をとって個別のケースを担当する人もいます。例えば、月額の生活費だけてなく、病院にかかる費用、交通費など、その人の病状に応じて必要になるお金が違うので個別に対応する仕事があります。

 

■教育

   いわゆる教育委員会。学校運営はもちろん、社会教育、文化財保存などがあります。教育長が政策を進め、予算は市長がつけるという流れで、教育を政治から切り離し、中立的な立場で進める意味でこのような制度が取られています。なので、ここは市職員ですが、教育委員長の指揮命令下に入る出向です。教育委員会の事務局長が教育長、事務局員が職員ということです。

①学校教育

   小中学校の運営を担当します。幼稚園は子ども園に統合され、福祉部門に移ります。

   市の教育方針を決めたり、学校の教科書を選定したりするほか、学校の改築、備品の整備、PTA助成金など、とにかく学校に関する全てです。「うちの市は小学3年生から英語導入します」とか決めることもできますので、子どもたちを育てる上でとても重要な仕事と言えます。

②社会教育

   生涯学習、スポーツ振興、公民館、図書館など、生まれてから死ぬまで、それこそ生涯を通じた支援なので、教育委員会で、もっとも守備範囲が広いです。体育協会の事務局、運動公園、野球場などの管理、公民館を通じた地域サークル、運動会などの支援、とにかく土日の仕事が多く、振替がたまっていきます。なかなか休めない部署です。

③文化

   文化財の発掘、保存を始め、博物館、文化会館の施設の管理、地域の文化活動を推進する仕事です。文化財のほうは、学芸員の資格をもった職員が動きます。開発にあわせて発掘するので、最近は発掘の仕事は少ないのが現状。博物館で講演会、企画展を開いたりの方が多いです。他にもプロモーション、重要文化財の指定、補助。サークル活動の支援、普及が仕事です。

 

■議会

    議会事務局という、市町村議会議員の活動補助のための事務員となります。指揮命令は、議員からの支持で事務局員が動くということになります。議会は市長の政策をチェックする側なので、市長側(執行部と呼ぶ)の職員とは反対の立場です。市長側の議会窓口は総務課が通常もっており、議会から通達があれば、総務課が受け、職員に周知するといった手法が取られます。逆もしかり。直接議会事務局が全職員に周知したり、市長が議会事務局に支持するということもあまりありません。議員定数自治体の規模により決まります。

①議会

 定例議会は6,9,12,3月の年4回開催されます。他にも臨時議会も開催されます。なので事務局員(職員)は、議員の一般質問を取りまとめて総務課に通知したり、条例案、予算案などの議案書を議員に配布したり、議会の議事録をまとめたりと、年間を通してこの4回の議会にあわせた動きが柱です。政務活動費、旅費などの支給などの事務も担当します。

②委員会

 本議会のほかに、議員は常任委員会に振り分けられます。名称は自治体により違いますが、総務文教常任委員会、建設産業委員会、市民福祉委員会などです。市部署ごとに予算要求するのですが、その予算の枠組ごとに所管の委員会が決まっています。たとえば、道路工事などをする建設課の予算は建設産業委員会が担当委員会です。常任委員会はその所管分野の調査研究を通年して行い、市に対して新しい取り組み、市民ニーズの高い政策を提案をしたりします。予算自体は全議員の賛成多数のもと、本会議で決まるのですが、たとえ、政策内容が別の委員会に関係するような内容でも、市から事前に政策の状況を報告したり、予算案の相談をしたりするのは、所管委員会を第一にして、その後、関係委員会にも情報共有しておくというのが筋になります。

 長くなりましたが、この委員会の事務局を別に担当することになります。事務局員が「あなたは○○委員会の担当ね」という感じで割り振られ、先進地視察の行き先にアポを入れたり、当日随行したり、報告書をまとめたりという仕事になります。

 他にも議会運営委員会、予算特別委員会、決算特別委員会のほか、そのときの政策状況で特別委員会が設置されます。たとえば、町に大きな施設が必要なときは、議会側でもその必要性や整備手法を調査研究するために、特別に委員会が設置されます。そのときは、その事務を担当しなければなりません。

 

 

以上、自分のやってみたい仕事を参考に考えて、もらいたいですね。

役所によって所有する施設が違ったり(例えば起業家育成のインキュベートや科学館など)、所管が違ったり、政策により特別な仕事があったり、違いはありますので、あくまで参考程度にしかなりません。

また、詳しくは書いていないので、そこに行くと最も細かい仕事がたくさんあります。

おおまかな仕事内容として、自分の興味のある分野を探してもらいたいと思います。

 

政策立案ための拙著もご参考ください。http://okagon.hatenablog.com/entry/2019/09/20/073528

 

まちづくりの裏舞台

https://okagon.hatenablog.com/entry/2023/08/25/214607

 

 

 

廃校リノベーション、オープン

猪位金(いいかね)小学校の廃校プロジェクト。SPC(事業会社)を立ち上げてできた「いいかねpalette」
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この事業を立ち上げたビジネススクール同期の仲間に招待してもらい、オープニングセレモニーに参加してきました。
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オープニングは屋上から、フライングエレファントさんの生バンドでした。
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この事業会社(株)bookの共同経営者の樋口さんは、IQ130以上の世界組織メンサ会員とのこと。昨日加入になったそうです。

 

この「いいかねpalette」、

民間の力で廃校をリノベーションし、収益事業で、運営、維持していけるモデルに。全国の自治体が公共施設の維持に問題を抱える中、先進的なモデル。
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しかも、会社の得意とする音楽分野で構築し、リアルで不足する分の収益を得るため、ネット上で音楽クリエイターが登録できる音楽制作マッチングサイト「CLAP」も。増えれば増えるほど、競争優位が働くモデルにしていることがわかります。
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田川市は、大井さんのような人が地元出身にいるなんて羨ましいな~と思ったりして。ちなみに、大井忠賢社長はさんの紹介は、ウィキペディアでご覧いただければ出てきます。ANAの経営改革をしたり、DMOでインバウンド観光を支援したり、福岡県庁などの講師なんかも受ける敏腕マーケターです。

 

校内に入ると、
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学校らしく、費用も押さえるためにブロックで作られた受付、レジ。

廊下にはどこでもドアが。
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パーティーは、シェアライブラリー。床をはがして、ベタ基礎に一段下りて、いいかんじ。床を整備する費用も抑え、さらに書棚や机は床板をリサイクルして作ったとのこと。

学校らしさ、学校に詰まった思いでも、なるべく残したい気持ちも入っています。
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 オリジナルチロルチョコ頂きました。
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レコーディングスタジオ
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ミュージックラボ。クリエイターが集まってきそう。
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ドミトリーは、一泊2800円くらいでした。
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まだまだ盛りだくさんの空間。二階にはショップ、レンタル会議なんかができる予定。
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先日お会いした山本地方創生担当大臣、それから麻生副総理からもお祝いのメッセージが。
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同期の頑張りは嬉しいですね。

しかも、行政分野で刺激を受けます。糸島市でも、大井さんに負けないよう、自分も頑張らないと!ですね。

 

糸島市の発展可能性を探る!?

日本の半分の自治体が消滅する、

 

でもでも、「地方消滅」の著者、増田寛也先生は論文の中で、消滅せずに発展していく可能性のある都市も、上位20位掲載されています。
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その20位までに入るのは、産業誘致型、産業開発型、ベットタウン型、公共財主導型、学園都市型の5つのモデルに類型されています。


糸島市は、福岡市のベッドタウン型、九州大学による学園都市型と2つも要素を持っています。しかも、ベッドタウン型は上位20自治体の50%を占めています。


ですが、ベッドタウン型は、隣接自治体に依存し、地元に仕事がないことにもつながり、子育て、高齢者支援などの福祉へのお金が必要になるということです。学園都市もまちづくりにお金がかかります。

 

隣に働きに行くだけでは、糸島市の人材が消費されるだけで、糸島市の生産性があがらず、資源も残りません。

 

生き残るモデルを考える場合「単純にベッドタウンでうちは大丈夫。いますでに開発が多すぎて逆に困ってますよ」という楽観的な姿勢は危険です。

 

糸島市は恵まれた地理にありながらも、産業誘致型、産業開発型への投資を進めることで、発展可能性が高くなると考えています。


産業で稼ぎ!

それを福祉の充実に投資するというサイクルを生み出していくべきです。

 

地域の所得の源泉である生産(付加価値)を高めるために、市内で外貨を稼ぐ企業をたくさん産み出し、域内循環を高める政策を打ち出して行かないといけないと思います。

フォーラム動画アップされました

 3月26日(日)に東京六本木で開催した「地方創生☆RESASフォーラム2017」当日の動画が公開されました。

山本地方創生担当大臣による基調講演や有識者によるパネルディスカッションなど盛りだくさんでした。フォーラム公式サイトからぜひご覧ください!⇒https://forum.resas-portal.go.jp/2017/

 

www.youtube.com

しかし、他の方とすると、私の話が下手でわかりにくすぎますね。

 

自分を客観的に動画で見る機会はないので、とても、次に生かす勉強になります。

 

夏野先生、鈴木市長、渡辺先生はすごくハキハキわかりやすいですねー😓

 

来てくださった方にお返しできるものがなかったかもしれません。

 

今日は、帝国データバンクのお二人が東京からわざわざお越しいただき、お話しましたが、とても楽しかったです。

 

私の話のまとめ方が下手くそで何を言っているのかわかりにくかっただろうなぁと反省中。

 

とても話しやすく誘導してくださり、まとめてくださったものを見せていただくのが、楽しみです。

 

Uさん、Mさん、本当にお世話になり、とても勉強になりました!

また、お会いできたら、今度は飲みに行きたいなぁ~

 

糸島をTVで紹介いただきました

日曜朝の情報番組『シューイチ』(日本テレビ)で糸島が紹介されます。
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気になる話題を毎週紹介する「9時半越え」コーナーで福岡・糸島が特集。
番組MCの中山秀征さん、片瀬那奈さんが巡ります。

番組放送300回を記念しての2週連続の福岡特集だそうです。
市内の魚を食べさせるあのお店(た…)や、牡蠣小屋のあのお店(の…)などが出るようです。

 

ぜひ糸島のグルメを番組をご覧いただきたいです。
9時半前からチャンネルは『シューイチ』で

 

番組ホームページ

http://www.ntv.co.jp/shu-ichi/kujigoe/index.html

協定、提携する?考える軸がないこともない

今日は市長、副市長と糸島市マーケティングモデルの連携先との面会。
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(左:月形市長、右:谷口副市長、ぼんやり手前右:私)

 

最初は緊張の雰囲気でしたが、次第に場も和み、楽しく終えることができました。

 

少しずつ事業の土台を築いていきたいと思います。

 

連携ですか、経営学の理論をどんな場面で行政分野に応用するか、「どこまで民間経営手法を持ち込めるか」です。

 

この連携でも、持ち込めます。

自治体職員なら協定を結ぶ仕事に出くわすことは、何度か経験するところだと思います。

 

ここでは、グローバルマネジメント(国際経営)で学んだことを使うことができます。

 

協定を結ぶだけでなく、パートナーを探すということは、提携するメリットがなければ意味がありません。戦略的に提携を結ぶには3つの視点があります。


■戦略的提携の目的 (Doz & Hamel)

1 Co-option
競合する企業や潜在的な競合企業、補完する能力のある企業を取り込んでクリティカル・マス構築=ポジションの構築

 

例えば相手の販路を使わせてもらえる、新しい市場参入の仲介をしてもらえるなど、相手の持つ資源を活用させてもらい、ポジションを確保します。

 

2 Co-specialization
他社の経営資源、スキル、能力、知識を利用して相乗的な価値創造を生じさせる
 =機会の創造(新商品、新サービス)

 

自分だけでは生まれない新しいことができるようになります。

 

3 Learning(学習)
自社にない能力を他社から組織学習する。

 

 

 国際経営で学んだ分野ですが、相手と組むかどうかを判断する基準を得ることができますし、これから見出ださなければいけない場合も、この基準を元に、双方のメリットを生み出すことを考えることができます。

 

行政分野で、どう民間手法を持ち込むか、私が実務でできることを少しずつ構築していけたらと思います。

 

面会の写真をカメラマンが撮っててくれたけど、どんな感じかなぁ~。上手な人の写真は全然違うから見てみたいなぁ。

 

部署名は変わりますが来年度もいまの担当で継続です。秘書広報課って、「秘書」って言葉は自分には似合わない。。。

平成28年度最後の明日は、帝国データバンクの方とお仕事。楽しみにしてます。

 

飲み会3日目、おやすみなさいしますzzz

 

 

 

大切な職員の皆さん

市長をはじめ、企画部の皆さんを中心にリーサス政策アイデアコンテスト最優秀賞受賞の祝賀会を開催していただきました。

 

声がかかった職員には、他人の賞のため、年度末の忙しいのに、冗談抜きに迷惑だったと思います。

ただ、来て下さった皆さんは本当にありがたく、本当に大切にしないといけない人たち、周囲への感謝を忘れてはならないと思いました。

 

祝賀会では、発表させてもらう機会をいただきました。生の発表だったので、コンテストでは話せなかった職員向けバージョンで、思考したストーリーを話させてもらうのことで、すこしでも来て頂いた皆さんにメリットを提供したいと考えました。

 

また、反対に皆さんに意見をもらうことで、私も学びを得ることができました。

 

やっぱり、

外部にさらされる機会は貴重

です。

 

いきなり飛躍した話になりそうですが、外部環境にさらされない、評価を得られない種は絶滅し、文明は遅れをとり、会社は倒産してきたことは時代が証明してくれているので、個人としても、その機会をたくさん得たものは新しい環境に適応する力を得ることができているはずです。

 

祝賀会では、職員の視点で、民間の考えを政策に持ち込んだ取組を見てもらったり、コンテストで外の評価を受けた内容を説明することで、私も刺激を得ることができました。

 

戦略的提携の目的、つまり、「パートナーと組むかどうかの3つの視点」、「アンゾフの製品市場マトリックス」、「データの分解」は、興味がある職員の人も多くて、行政の仕事でどう使うかをきちんと説明すれば、皆さん普段使ってくれるようになるんだと思いました。

 

また、賞をとっても、給料は変わらないし、昇格するわけではないですが、それは仕事をする人たちの信頼など別のところで返ってきます。

 

野球選手が打率で年俸が変わるときに、少しの打率の変化で、何倍も年俸が変わりますが、同じように公務員も、少しずつの仕事の成果を積み上げていけば、周りの評価は2倍も3倍にも増えているはずです。

 

同じ人間で、しかも同じ試験を受けて入り、ある程度同じ経験を積んだ職員どうしに、そこまで能力が違うことはないと思います。同じような資質の職員がたくさんいるはずです。ただ少しずつの努力と行動で、成果は何倍にも違うのだと思います。

 

職員の刺激のために、外の刺激をたくさん持ち込んでくれる人が増えれば、環境に適応し、糸島市全体の成果が上がることにつながるはずです。

事業を立ち上げるときもですが、あらかじめ外部のフィードバックの機会を組み込んでいく必要があると思います。

 

 今日お祝いしてくださった皆さんには、本当に感謝してもしきれません。

 

福山雅治さんの「家族になろうよ」の歌詞

「一歩ずつ与えられる人から、与える人へ変わってゆけたなら~」

にあるように、与えることができるものを増やして、与える人に変わっていきたいと思います。


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初めてのパネリストが大舞台!?

パネリスト初体験

フォーラム、シンポジウムで、専門家などがステージに登壇して公開トークをします。

その登壇者がパネリストですが、これまでパネリストをした経験がありませんでした。

むしろ、裏方としてパネリストをお願いし、会の段取りを行う側です。

今回、地方創生政策アイデアコンテスト最優秀賞受賞者として、登壇させていただくことになりました。

初めてのパネリスト経験が、地方創生担当大臣の基調講演を初めとした、自治体の長、大学教授の方々と並び、しかも東京の都心部内閣府主催の大舞台。自治体職員がなかなか経験できないようなことなので、自分が如何にここから学びを得るかという気持ちで参加しました。 
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フォーラムの動画も近日公開されます。

RESASフォーラム2017ホームページ
https://forum.resas-portal.go.jp/2017/

 

登壇への準備

初めてながら、自分なりに事前の勉強、準備。とにかく「3つの視点」をもって話す内容を考えました。

○お越しいただく会場の皆さんにとって何がベネフィットか?

来場者は、その分野の専門家が登壇して一同に会するため、地方創生に関する政策、データ活用の最新動向、先進的な取組みを情報収集し、組織、個人の仕事、学びに活かしたいと考えていると思います。

 

○主催者の目的を達成できるか?

主催者は、国民にデータ活用の機運を高め、地方でもデータを使った政策や、そのようなスキルを持つ人材が生まれ、増えていくこと、ムーブメントの種になることを期待していると思います。

 

○上記2つのために、自分に期待される役割は何か?

来場者と主催者のために、私に期待されていることは何か。その役割をきっちり果たすことが大切です。私はデータを使う、いち自治体職員の立場として、

来場者には、

「普段、どうRESAS(リーサス)やデータを活用しているか。その考え、事例を提供する」

主催者には、

「RESAS(リーサス)とデータ活用の有用性を広めるお手伝いをする」

という役割を果たそうと、また、呼んでいただいたからには、できれば期待以上のものをお返ししたいと思いました。

 

トーリーの内容

■コンテストでの発表概要

発表の動画はこちらからご覧になれます。

https://contest.resas-portal.go.jp/2016/

■データを業務にどう使うかの考え

  ①どの分野にも使える

     産業、福祉、教育、環境etcどんな分野でも、担当でも政策立案にデータが使える。

  ②強み、弱みを見つけるために使う

     リーサスを使うと簡単にベンチマークができ、自治体の強み、弱みを発見できる。

  ③課題を絞り込むために使う

      打ち手を考えるためには課題を絞ることが大事。課題を絞ると楽になる、その事例をデータを使って理解してもらう。

■データを使う意義

  ①選択集中の重要  

    どの自治体も厳しい財政の中、どこに資源配分し、持続可能な公共経営を行うか、データなしに判断できない。

  ②説得

     データで見せることで、上司、同僚、市民の皆さん、周りに納得してもらいやすくなる。説得ではなく、納得へつながる。

  ③自信

     新しい事業を立ち上げると、批判されたり、予定通りいかなかったり、色々な壁にあたる。そのときデータで「何が正しいのか」を確信していると負けずに進めていける。

 

といったことをお伝えしたつもりです。

でも、うまく行きませんでした(笑)

 

パネリストとのトークの流れのなかで、それを伝えていくのが難しいかったですし、反省点ばかり。しかし、うまくいかなかったからこそ、多くの学びがありました。

 

最後に

パネリストより大変なモデレーター(進行役)を務めてくださった慶應義塾大学夏野剛先生には慣れない自分をうまく導いてくださって本当に感謝です。自分もこんなレベルの人になれるのだろうか、と高い領域を見せてもらえました。控室でも、山本大臣との雑談でも、ムードメーカーで、失礼ですが、とても楽しい方でした。

同じ慶應義塾大学の渡辺美智子先生は、教育分野からのご意見をたくさん聞かせていただき、隣で話しながら、教育視点からデータの使い方を学ばせてもらいました。

燕市鈴木力市長からもトップの立場から、どう人材育成、政策に生かすかを教えてもらうことができました。市全体を導くためにデータをどう活用するか、本当に先のことを考え、人材に投資されています。

 

そして何より、私にこのような機会を与えてくださり、準備など大変お世話になった内閣府のHさん、コンテストのときから今日もずっとフォローしてくださった内閣府のHさん、アテンドしてくださったデロイトトーマツのTさんには心から感謝です😌

私は出るだけで終わりですが、裏方はとても大変だったと思います。
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日本にムーブメントを起こすような、全国の地方自治体のお役に立てるような役柄を与えていただき、また、地域から他地域、全国にも広がるような貢献がしたいと思っていたので、その一翼を担うようなことができたことがさらに今後のモチベーションにつながります。

 

渡辺先生から「博士まで行かないんですか?まだ誰もいない領域の第一人者になって!」とお別れするときまで激励くださり、やはり博士に行きたいと思えました。

 

自治体職員として、また志が高くなった1日でした。糸島から頑張ります!


山本大臣の名刺
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と、

プレミアムうまい棒もらいました。

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かけ橋になりたい〜外とのコラボレーション

今日はお仕事で、福岡市の高級料亭の桜坂観山荘へ。
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お仕事の内容は、もずく!?

 

糸島は福岡県の生産量の半分を占める「もずく」の生産地。しかも、地元では「ふともずく」「そうめんのり」と呼ばれ、普通の藻に生えるもずくより、かなり太く、岩に生える海苔の一種で、珍しいものです。
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マーケティングモデル事業という、市内の食品関連事業者の商材をブランド化していく実績を積みつつ、マーケティング手法を普及させていく取組を始めているのですが、この第一弾として、このふともずくでマーケティングを始動しています。
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このふともずくは、JF糸島(糸島漁業協同組合)の芥屋支所もずく部会の皆さんが養殖しています。今回、福岡市にある桜坂観山荘に、もずく部会の漁師さんたちを連れて、この糸島産ふともずくの取扱いを交渉に。といっても、政治家、財界人の御用達の高級料亭に飛び込むはずもなく、事前にご挨拶に伺っており、私は2回目の訪問でした。

社長、店長、料理長がお出迎えしてくださり、話も楽しく進みました。
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http://kanzan.net/sakurazaka/

 

販路開拓、広告宣伝は、狙うマーケットの現場に精通し、すでに販路、広告媒体を持っている人たちと組み、かつ自由に動いて貰える環境をつくることが大切です。

そこで、福岡市内の商業高校「博多女子高校」、またその授業を担当しつつ、零細事業者が自らできる宣伝を実践してある企業「アジアン・マーケット」と組みました。
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イノベーションと言われる新しいことを起こして行くには、内部だけで固まらず、外の人材を巻き込む必要があります。

 

ただ、糸島市内には外とつなげる人材がいない筈はないのですが、そのような方は若いときに外で仕事をしている人なので、地元で何か始めるタイプは少ないようです。

 

もともと地元で育ち、地域愛が強い人たちが新しいことを始めてくださるのですが、愛が強すぎて、事業の目的より先に地元ですべて揃えることになりがちです。

 

私もマーケティングモデル事業を提案したとき、何人も「なぜ地元の高校とやらないんですか?」と聞かれ、さらには「私たちと組まなかったことを恨んでますよ」とまで言われました。

 

交流を深めることが目的なら、それでいいのですが、糸島市の産業振興のため、地域が儲かるという目的に必要なことを第一に考えれば、その答えは変わります。あとは自分が地域に喜んでもらえると信じて、初志を貫くのみです。

 

私は、ビジネススクール、九大などで作った人脈を使って、糸島外の人とのかけ橋になることが役目だと考えています。

 

理論的にはなりたくないのですが、イノベーションマネジメント、パートナー提携戦略といった知識をつけ、先人たちの知恵をお借りし、そうすることが成功への鍵だと自信を持って実行できるようになりました。

 

糸島市のために外とのかけ橋になりたいと思います。

 

今日も下手な顔合わせの進行で、皆さんには大変ご迷惑をおかけしましたが、なんとか糸島の漁師さんたちと外の観山荘との間に橋はかかったのではないかと思います。

うまく行けば5月には新メニューが!?

糸島産ふともずくのA級グルメができるといいなぁと思いつつ、、、かけた橋が次々にデザインが施され、そこにしかない橋になってもらいたいです。

 

一方で関係者が多くなるほど、距離が遠くなるほど、関係が薄いほど調整が困難。途中で何度も障害が出ます。地元の意向と外の意向、市の事情で時間がかかったり、修正したり、嫌なことも言わなければならなかったり、相手を心配させないよう自分の中で受け止めたり、、、気持ちが萎えることも多々。

それでも必ず市民のためになる、その気持ちだけは忘れずに、あとで失敗して攻められてもいいや!と。

 

ただ、これからも、安心して渡ってもらえるような橋をかけれるよう、糸島の「かけ橋職人」として、もっとスキルを磨きたいです。

6人で世界とつながる

近頃、ネットワークの大切さをしみじみと感じる機会が多いのですが、人は、知り合いから6人を介せば世界中の人とつながっていると言われます。

これは

六次の隔たり

と言って、本当に実験されたり、論文で証明されたりしているものです。下のサイトがわかりやすいです。

https://artroot.jp/article/201403023/amp

 

今度、フォーラムでお会いする、山本大臣、燕市鈴木力市長、慶應義塾大学夏野剛先生と渡辺美智子先生のことを考えてもそうでした。

 

山本大臣にお会いするのは2度目ですが、ビジネススクールで出会い、そこから仕事も生まれた九州連携機構の小早川理事長もよく山本大臣をご存知で、お話ししたとき「幸三(こうぞう)かぁ」と。繋がってるなぁと。

別の話ですが、3/26のフォーラム開催にあたり、私の名前を山本大臣のホームページに紹介してもらい光栄です。

http://www.yamamotokozo.com/?cat=7

 

鈴木市長は、私の上司が燕市の職員さんとアカデミーという千葉市にある職員研修所の同期で、すでに鈴木市長にも私のことを話してもらい、私も会ったときに鈴木市長に、という感じで、いつの間にか、お互いにお会いしたときの話のタネを仕込んでいただきました(笑)

 

夏野先生はコンテストの審査員をしていただいときに1度お会いしています。懇親会でも話せなかったので、お話ししたいなぁと思っていました。

 

渡辺先生は、なんと放送大学の統計の講座をとったときにWOWOWで拝見し、ちゃんと課題の提出、試験を受けました。

10年近く前になるので、まさか同じ席にならぶとは、、、九州大学での授業(パブリックマネジメント、企業戦略)で、慶應義塾大学上山信一先生から学んだのですが、おそらく上山先生は渡辺先生のことをご存知だと思います。

 

ビジネススクールで、六次の隔たりを学んだとき、海外のサイトで、人の名前を打ち込むと誰と繋がっているかを見れるサイトがあったのですが、忘れてしまいました。。。

 

木村拓也さんが、松田聖子さんと、そこからハリウッド俳優、オバマ大統領に繋がって、やっぱり6人以内で大統領まで繋がったーと、おもしろいサイトでした。

 

忘れてしまい、ごめんなさい(>_<)

 

仕事では、自分の仕事関係外や距離的に遠い人などと、ネットワークを多く持つ人は、その動きが重要になってくると思いますので、やはりいろんな人とつながって行きたいと思います。