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MBA地方公務員、日本最高の市役所マンへ!

(学問上)経営学をマスターした行政マンが、どれだけ地域政策に役立てるか、その実践をゆるくつづります

地域経済循環図で市内の経済活動の全体像を知る

リーサスを使って糸島市の地域経済分析をやってみました。
リーサスでは、地域経済循環図を使って以下の図を作成することができます。
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生産(付加価値)、分配(所得)、支出の3面から、お金の回り具合を見るものです。
順に見たいと思いますが、まず生産は地域で生み出す付加価値なので所得の源泉になります。ここが増えないと市民の所得が増えないのですね。
糸島市は第3次産業が主要産業になっています。一緒に単位あたりの循環図を見ると、全国で1700くらいの自治体での順位も見ることができます。
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第一次産業第二次産業はそれぞれ700位前後。「製造業は少ないな~」と思いつつ、やはり第二次産業の順位は1520位、、、これはまずい。自治体の人口規模からすると人口10万人は全国300位以内に入っているので、これは働き場所がなく、地域で所得を生み出すのが難しいとわかります。

 

雇用の受け皿として、弱い部分であり、伸びしろが大きい製造業。特にこれまで分析してきた糸島市の強みである食品分野の製造業の誘致に力を入れた方がよいのではないかと考えられます。

 

次に所得面を見ると、地域外からの流入(赤帯)が多いのがわかります。
やはり市内に雇用が少なく、市外で働いている人が多いですね。1人あたりで見ても、雇用所得1000位、企業所得1600位と、かなり所得が低い状況です。

 

最後に支出面ですが、すべて収支マイナスです。実に1100億円も域外に流出しています。地元で消費されず他地域での消費超過の状態です。
民間消費、つまり家庭のお買物も1100位、その他消費、つまり企業の消費に至っては1500位と、地元に企業やお店がない分、買いたくても買えない、仕入れたくても仕入れできない、という本当に悪循環状態に陥っている構図が浮かびます。1100億円のうち、特に企業の消費については、800億円も域外流出。最も大きな要因です。
この支出が、地域の生産(付加価値)に循環してくるので、所得の源泉がなくなっていることを示しています。

 

地域の所得を上げるために、生産額を増やしたい。では、支出部分でどこに手を打った方がよいのか、循環図を見るだけでも全体像をとらえることができます。

 

産直、カキ小屋などの小売業には波及している食の強みを、製造業に置き換え、地場の食材、調味料などをどんどん使ってもらうイメージができるので、地方創生の事業として、単なる誘致、地場商品を使うというだけでなく、さらに全体像から一歩課題の絞り込みを進めて、新しい施策を打ち出していけるのではないかと考えています。