博士&MBA地方公務員の日々挑戦

(学問上)経営学をマスターした行政マンが、どれだけ地域政策に役立てるか、その実践をゆるくつづります

超進学校の教育効果、地方公務員にもあてはまる

濱中淳子さんの「超」進学校 開成・灘の卒業生-その教育は仕事に活きるかー
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ご本人も東大卒ですが、超進学校を出た人の卒後のキャリアと一般大卒のキャリアを調査で比較し、どのように違うのか、超進学校を出ると仕事で変わることがあるのかをデータを使いながら、解き明かしてくれています。

とてもおもしろいです。

 

人脈はやはり大事

特に、人脈が年収に与える影響は高い、ということ、しかも、一般大卒の場合は大学時代の人脈の方が有意に働くのに、超進学校の場合は高校時代の人脈の方が有意に働いていることは、普通の人たちとはあきらかに住む世界が変わってくるのだと理解できました。
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しかしながら、人脈は誰にとってもキャリアアップに有意であること、また私のような凡人は、中高大の人脈全てが大切になるということもわかりました。

年収が上がるということは、仕事で成果をあげる、役職になりやすい、有利な転職がある、というところですが、このあたりもこの本ではデータによって、転職の回数などまで示されています。

 

 一方、理系職種で、知識、技術などに偏る仕事は、自分の能力に左右される部分が大きく、あまり人脈によって創造的な仕事ができるかどうかは関係なさそうです。

逆に捉えると、地方公務員は人脈によって、価値創造がしやすい分野となります。

 

リーダーの行動は

誰しも社会人として経験するのは、人間関係の壁。仕事でも、地域でも、学校でも、いろんな場面でぶち当たると思います。

仕事でリーダー(役職)になった人となっていない人を比較して、学生時代に学校行事、課外活動に積極的に関わったかを調べてあります。

まず、おもしろいのは、積極的に課外活動に参加しなかった人は、こじれた人間関係をそのまま放置する人が多く、学生時代に積極的に課外活動に参加した人は壁を乗り越えるか、新たな活路を見出だす人が多いということです。

解決策を打てない人は、リーダーになる(昇格する)どころか、仕事にも支障が出ていくので歳を重ねるごとに仕事をするのが苦しくなってくることが想定されます。
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これは学生時代の勉強以外の経験が、その後の仕事に役立ち、生きる力を育んでいることがわかります。

職場に置き換えても、仕事の勉強だけでなく社会的な経験値を積むことの大切さ、PTA役員をしていて地域で子育てをすることの大切さを思うことがあり、とても参考になりました。

 

また自分がリーダー(役職)になってしまったときは、 
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部下に、壁を避けて別の道を探すという姿を見せるより、壁を乗り越える姿勢や道標を示す方が周囲がついてくるということも考えないと行けないと感じます。

 

最近、ビジネス系雑誌ばかり読んでいましたので、より深く本から学ぶことはやはり大切ですね。